お正月の思い出

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子どもの頃の正月をちょっと思い出してみようと思います





実家は岡山県倉敷市の東の端、干拓地の田んぼの中にあって、兼業農家をしています
共働きの両親と、祖父母、弟という家族構成でした
クリスマスが終わり、正月が近づくと、29日頃に大掃除をしたでしょうか
子どもの担当は窓掃除でした
雪の降らない、日中は割と温暖な瀬戸内沿岸ですから、そこら中の窓を開け閉めしながら、片っ端から掃除しました
冷たい風も、身体を動かせばそれほど苦にならなかったように記憶しています
子どもは「風の子」ですし
正月飾りは、祖父が藁をなって作っていました
もうどんな形だったかほとんど記憶にありませんし、どんな飾り方をしていたかも忘れてしまいました
門松はありません
買ってくるお飾りもあって、棒に鯛やサイコロや小判などの飾りがぶら下がったもので、これは神棚の端っこから飛び出していました
鏡餅に乗せる”裏白”や”だいだい”も買っていました
あれ?スルメも乗せたでしょうか?
記憶は曖昧です。
お餅は、30日に搗きます
田んぼで採れた餅米をせいろで蒸し、臼と杵で搗きます
臼は、脚まで全部ひとかたまりの石からできた石臼です
杵で搗くのは父か叔父、祖母が間の手を入れます
タイミングがずれると手を搗かれたり、頭を搗かれたりして危ないとか、
杵に餅がくっつかないように、適度に餅の表面を濡らすとか、コツがいっぱいありました
搗き上がる前の、まだお米のつぶつぶの残るお餅をつまみ食いするのがとても好きでした
搗き上がった餅は餅取り粉を敷いた”もろぶた”に取ります
そこから鏡餅用とか、雑煮用とかあんころ餅用に切り分けたりちぎったりは父の役割りです
つきたてのお餅はとても熱く、手を水で濡らしながら「あちち」と言いながら、餅取り粉が餅の中に入らないようにうまく分けていかなくてはいけません
子どもは、ちぎってもらったお餅を丸めたり、餡こを包み込んだりしました
年々丸めるのが上手になって、心の中でひとつ大人に近づいたことを誇りに思ったものです
それにしても、たしか小さい頃は餡こが嫌いで、たい焼きのしっぽだけを食べていた記憶があるのですが、どういうわけかつきたてのあんころ餅も美味しかったと記憶しています
私がいちばん好きなのは、黒豆入りのあんころ餅です
これを火鉢で表面きつね色にぷっくり焼いたのが大好きです
火鉢の燃料は、練炭を使っていました
火鉢は、おせち料理の黒豆を煮るのにも使いました
これは、祖母の役割りでした
普段も、台所の片隅や長屋(母屋と続きの農作業用の建物)の土間に火鉢があり、カレーのように長時間煮込む料理には火鉢が活躍していました
大寒のころつくる「かき餅」を火鉢でひっくり返しながら焼くのが得意で、次から次へといっぱい焼いては、これが大好きなおじいちゃんにあげていたのも懐かしい思い出です
おせち料理は、大皿3枚と鉢などテーブルいっぱいに作りました
昆布を結んだり、こんにゃくを切って穴を通して飾りにしたり、ブリの表面にタレを塗ったり、畑で採れたクワイの角を残しながら皮を剥いたりと、子供でもできる仕事が色々ありました
クワイの他に、黒豆や金時人参、ごぼう、里芋、大根も畑で採れましたし、一時期はレンコンやかんぴょうも作っていました
レンコンは、氷の張るような真冬の冷たい泥田に入って祖父が掘り出していました
おせち料理の由来はわかりませんが、田畑の恵みや旬の魚などを家族総出で料理して、豪華に盛り合わせ、年の初めに揃っていただくことには大きな意味があったのではと今にして思います
年越しは、ミカンを積んだおこたでテレビを見ながら蕎麦(うどん文化圏なので、蕎麦とは言えないような蕎麦でした)をすすり、子どもも夜更かしして近所の神社に初詣にお参りしました
翌朝はのんびりとお雑煮をいただき、吉備の「最上稲荷」の人ごみの中へ繰り出します
もうもうと線香の煙が立ちこめる中、おしくらまんじゅうのようになりながら、流れに身を任せてゆっくりゆっくりお社をめぐりました
正月早々、なんでこんな目に遭わなければならないのかいつも不思議でした
お参りが終わったあとには、駐車場までお土産屋さんが軒を並べたなかを、これまた混雑しながら駐車場まで流れていきます
途中のどの店でか名物「ゆずせんべい」を買うのですが、どこで買っても同じと思いながらも、どこで買おうかと悩んでみたりしながら、子どもはおもちゃなどが気になってしょうがなくて迷子になりそうになりながら、歩くのでした
ゆずせんべいは、10円玉くらいの大きさの薄い柚子風味のせんべいにザラッと砂糖がまぶしてあるお菓子です
今でも味の記憶は鮮明で、思い出したら食べたくなりました
これは、家で待つ祖父母へのお土産だったと思います
県央の山里にある母の実家へ行ったのは、1日だったか2日だったか…
岡山と言えども山地では雪も降り、時には積雪のある年もありました
そうそう、お雑煮は、倉敷の実家では醤油味のすまし汁にほうれん草、ごぼう、人参、大根を入れ、茹でた丸餅を乗っけます
母の実家では、これにブリの照り焼きを乗せていたと思います
はじめはびっくりしましたが、お餅とブリの脂が絡んでとても美味しいものです



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by hee3hee3 | 2015-01-02 14:40


風まかせ


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