正常進化のさきに

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かまどで栗を焼きました
一昔前なら、普通にしていたことなのでしょうけど、いまは贅沢品とも言える焼き栗
わたしも初めてでした
初めてなので、皮に切れ目を入れたほうがよいのかどうかわからず、両方試しました
切れ目のないほうが、かまどの中で爆発しました
ひとつ爆発したタイミングで、全部取り出したら程よい焼き加減でした
待ちきれずに切れ目のない栗にナイフを立てたら、その瞬間にまた大爆発
予想はしてましたけど、ああびっくりした!

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栗のためにかまどに火を熾したわけではなく、ごはんを炊くついでに焼きました
栗の皮を剥いて、ごはんと一緒に蒸らそうと思っていましたが、剥くのが追いつかず、焼き栗の混ぜごはんのようになりました
しかし、美味しいです
かまどで焼いた栗は、香ばしく焼けたところと柔らかいところのムラがあり、よく焼けたところは渋皮まで香ばしくいただけました
見た目も味もワイルドです


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かまど焼き栗に飽き足らず、ノブヒェン窯でも焼きました
窯のフライパンに瓦を敷いて、その上に直接、切れ目を入れた栗を並べて強火で焼くだけです
切れ目を入れてますが、そのうち窯の中で「パン!」とはじける音がします
ひとつ音がしたらそれを合図に火から下ろしてOK
かまどよりも蒸し焼きに近い、ほくほくの美味しい焼き栗が出来ました
灰も煙もかぶらず、焼け方もより均等です
かまどがワイルドなら、ノブヒェン窯はオピネルのナイフほどのスマートさを身につけていると言っていいかもしれません

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焚き火小屋のご近所の古老が、ご自身で育てた黒豆の枝豆を手に訪れてくださいました
「あんたは、こういうのをやったことがないじゃろう」
と言って、鋏で豆の両端をちょきちょきと切りながらお話をしてくださいました
わたしも、横で同じようにちょきちょきしながら、興味深いお話を聞きました
わたしの実家は農家で黒豆も大豆も作っていましたが、枝豆をちょきちょきした記憶はありませんでした
1970年代に生まれ育ち、農家と言いながら両親は勤め人で、わたしは農作業をあまり手伝ったことはありませんでした
焚き火小屋で岡野さんやいろいろな人のお話を聞く機会に恵まれましたが、失われた大切なものがそこにあったことを知るにつけ、その時代を羨ましく感じます

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枝豆は、すぐさまかまどの羽釜で塩ゆでにしました
ついでにまた栗も焼きました
栗と枝豆がおいしくて、おいしくて
手が止まりません
かまどで直火を使えば、こんなにも美味しいものが食べられるのに、
ガスや電気で調理することにあっという間に変ってしまったのか、
その時代に生きていないわたしには推測することしか出来ませんが、
もっと別の選択肢があってもよかったと残念でなりません

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岡野さんが精魂込めて作った「鉄の花」は、溶接痕を磨き落とし、内側も滑らかに整えられ、必要な大きさに切り出されました
新型ロケットストーブの排気用ファンネル、ということがわかりやすく見えてきたのではないでしょうか
ファンネルというのは、車好きの人にとっては”キャブレター”の吸気口で馴染みがあると思います
いかに大量の空気をスムーズに取り込めるかがエンジン出力に影響するので、こんな綺麗なカーブを描く筒が付いているわけです
ロケットストーブの排気の場合は、流れが逆ですが、いかにスムーズに煙を本体から煙突に導くかを考えた結果の形状です

自動車の世界では、省燃費をめざしてハイブリッドカーや電気自動車が生まれ、普通に見かけるまでになりましたね
しかし、その一方で、これまであったレシプロのエンジンをさらに見直し、ガソリンエンジンだけでもハイブリッドに遜色ない燃費にまで高めたエンジンも生まれています
特別な魔法を使ったわけではなく、ミソは、基本的な燃焼や吸排気や摩擦や振動などを徹底的に見直し、精度よく製作し、エネルギーを無駄にしないように配慮したことだと言います
ガソリンを少しずつエンジンの筒の中で爆発させ、毎分何千回もピストンを往復させ、それを回転運動に変えるエンジン
数百年かけて積み上げた内燃機関の技術は、積み上げられるだけの素性のよさがあったともいえるのでしょう
積み上げた技術やそれを取り巻く環境を捨てて、電気自動車などの新しい技術ばかりに目を向けるのは、愚かなことだと思います

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ガスや電気に取って代わられた薪火文化が正常進化すれば、きっとこうなるに違いない
このロケットストーブはそんなストーブです
小枝程度の薪を効率よく燃やし、400度を超える調理温度を生み、煙ったりすすけたりすることのない調理用薪ストーブ
薪火料理のおいしさを、火の暖かさを、もういちど取り戻したいですね







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by hee3hee3 | 2014-10-01 23:35


風まかせ


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