仕事というものは

a0053783_13121728.jpg
新潟三条の光明山へ続く道
岩にしっかりとした足場が刻まれている
だがこれは、登山者のためではない




a0053783_13163265.jpg
熱中症になりそうな暑さの中
目指すは、光明山・・・をさらに越え、砥沢川

沢の名でわかった人もいるかもしれない
この沢の上流部で砥石が採れる
つまり、この道は砥石を切り出し運んだ、仕事道だ

a0053783_13224619.jpg
道は決してやさしくない
険しいスラブ(一枚岩)が雪に磨かれた、周りの山々をみてもわかるとおもう
2枚上の写真の道も、左は谷へ続く死の滑り台のようだ

a0053783_13261794.jpg
「フイゴの縦負い」
砥沢川には砥鉈を打ち直すための鍛冶場もあった
そこで使うフイゴを、縦に背負い直さなければ通れなかったと言う難所

これほどまでの道を、百キロもの砥石を担いで通ったと言う
言うまでもなく、砥石は日本の刃物文化を支えた
日本の山に良質な砥石がなければ、日本刀のような美しい刃物はなかっただろう
しかし、やはりそうはいっても、この道は険しすぎる
さぞ多くの死者が出ただろう、と道端の石仏に思うが、じつは一人の犠牲者も出していないと言う
「仕事というものはやはりすごいのである」と、高桑信一さんは「古道巡礼」のなかで書いている

a0053783_13412160.jpg
光明山から先、道は気をつけないと簡単に見落とすような、薮に隠れた踏み跡となる
「ノギトオシ」から宿砥沢を、転がりながら下って砥沢川へ
ようやく沢が開けたと思ったら、そこに夏草に覆われた平地があった
「宿砥平」だ
かつて、ここには何軒もの小屋が建ち、職工さんが暮らしていた
石を切り、沢で水を浴び、飯を炊き、眠り、砥石がたまったら里へ下りる
そんな生活が、こんな場所に、確かにあったのだろう


この山旅は、高桑信一著「古道巡礼」中の「越後下田の砥石道」の足跡をたどったものです
文中の地名などの知識もこの本から頂きました
[PR]
by hee3hee3 | 2010-07-20 10:07


風まかせ


by hee3hee3

プロフィールを見る

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

管理人のページ

検索

カテゴリ

全体
南極
Mac
レシピ
ロケスト
未分類

タグ

(43)
(22)
(6)
(3)
(1)
(1)

その他のジャンル